2007年5月31日木曜日

外界とつながる。

職場で軽装を着用してよい季節となった。いわゆるクール・ビズ。

だんだん暑くなってきた。夏場の通勤は汗だくになってしまい、本当に大変だ。

エレベーターに乗っている際には、人の吐く高温の息が嫌いだから私は呼吸をしない。
地下鉄に乗っている際には、なぜか湿っている吊り革を私は歓迎しない。
仕事をしている際には、知恵熱が出るからなるべく私は頭を使わない。
お酒を飲む際には、私はぬるめの燗がいい。
ことほど左様に、最近は暑さをしのぐ技術の獲得に勤しんでいる。

特に革靴などは足が蒸れてしまうので、サラリーマンにとって唾棄の対象である。なので、靴底に通風孔があるものを愛用している。なかなかどうして、意外とスースーして快適。穴はあけておくに限る。

今日の帰りがけ、雨が降っていた。ぼーっと歩いていたら、うっかり水たまりに入ってしまった。

「ジュワッ!」

即、靴の中が水の都ヴェネツィアになった。そんなに好きか、水が。

ともあれ、余計なことをしでかすこの靴がちょっと好きになった。生意気だぞ。

2007年5月28日月曜日

書きなぐり。

名著「アイデアのつくり方」(ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳、阪急コミュニケーションズ)より。

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どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことはまず第一に原理であり第二に方法である。これはアイデアを作りだす技術についても同じことである。

【アイデア作成の基礎となる一般的原理】
1.アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
2.既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きい。

【アイデアの作られる全過程ないし方法】
1.資料集め――諸君の当面の課題のための資料(特殊資料)と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料(一般的資料)。
 特殊資料:この知識の収得には、モーパッサンが小説を書く勉強法としてある先輩の作家からすすめられたプロセスに似たところがある。<パリの街頭に出かけてゆきたまえ>とモーパッサンはその作家から教えられた。<そして一人のタクシーの運転手をつかまえることだ。その男には他のどの運転手ともちがったところなどないように君にはみえる。しかし君の描写によって、この男がこの世界中の他のどの運転手ともちがった一人の独自の人物にみえるようになるまで、君はこの男を研究しなければならない>。
 一般的資料:私がこれまでに知り合った真にすぐれた創造的広告マンはみんなきまって二つの顕著な特徴をもっている。第一は、例えばエジプトの埋葬習慣からモダン・アートに至るまで、彼らが容易に興味を感じることのできないテーマはこの太陽の下には一つも存在しないということ。人生のすべての面が彼には魅力的なのである。第二に彼らはあらゆる方面のどんな知識でもむさぼり食う人間であったこと。広告マンはその点、牛と同じである。食べなければミルクは出ない。

2.諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること。

3.孵化段階。そこで諸君は意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる。
 問題を完全に放棄して何でもいいから自分の想像力や感情を刺激するものに諸君の心を移すこと。音楽を聴いたり、劇場や映画に出かけたり、詩や探偵小説を読んだりする。

4.アイデアの実際上の誕生。<ユレーカ!分かった!みつけた!>という段階。

5.現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。
 ほとんどすべてのアイデアがそうだが、そのアイデアを、それが実際に力を発揮しなければならない場である現実の過酷な条件とかせちがらさといったものに適合させるためには忍耐強く種々たくさんな手をそれに加える必要がある。
 多くの良いアイデアが陽の目を見ずに失われてゆくのはここにおいてである。発明家と同じように、アイデアマンもこの適用段階を通過するのに必要な忍耐や実際性に欠けている場合が多々ある。しかしアイデアをこのあくせく忙しい世の中で生かしたいのなら、これは絶対にしなければならないことなのである。
 この段階までやってきて自分のアイデアを胸の底にしまいこんでしまうような誤は犯さないようにしていただきたい。理解ある人々の批判を仰ぐことである。


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よし、今日はサプリメント(にんにく卵黄油)を牛乳で飲んでみよう。


2007年5月27日日曜日

プロフェッショナル

一日中、雑誌やらマンガやら小説やらを眺めて過ごす。

昔から好きな料理漫画「ザ・シェフ」(傑作選 炎の料理人編、日本文芸社)を読む。

「味沢は料理の天才だから勝てっこない」と、コックとしての自分の才能に見切りをつけつつある谷岡。
そんな谷岡を、鯨岡が「ちょっと一緒に来たまえ」と、厨房へ連れていく。厨房の入り口から中を覗くと、味沢がフライパンを振っている。

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「谷岡君、キミなら彼が何をやっているかわかるだろう? 塩入りのフライパンを振り、残り物の野菜の皮をむき、塩・砂糖・酢・ビールを舐める。すべて料理人としての基本的な訓練だ」
「・・・・・・」
「彼は仕事の後、必ずこのトレーニングをやってから帰るんだよ」
「・・・・・・」
「天才肌で練習嫌いといわれていた長嶋が真夜中に何千回も素振りをしていたのは有名な話だし、『天才』と呼ばれた少年がゴロゴロしている将棋界では、沢山努力をした天才が名人になり、少し努力をした天才が名人の挑戦者になれるといわれているんだ」
「・・・・・・」
「使い古された表現だが、トーマス・エジソンの『発明は1%の霊感と99%の発汗』という言葉をもう少しじっくり考えてみたらどうかな?」
「つまり・・・、僕でも努力次第で『99%の天才』になれるわけですね」
「味沢君だって100%の天才じゃない。左腕に大きなハンデをもっているからね。だからこそ、ああやってトレーニングを欠かさないようにしてるんだ」
「・・・・・・」
「『すぐれた料理は芸術であり、すべての芸術は忍耐である』。フランスが生んだ天才料理人ポール・ボキューズの言葉だよ」

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よし、オレも電卓を毎日叩くとしよう。

2007年5月15日火曜日

備考

-ギリシャの彫刻家フェイディアスの話-

紀元前440年頃、彼はアテネのパンテオンの屋根に建つ彫像群を完成させた。それらは今日でも西洋最高の彫刻とされている。だが、彫刻の完成後、フェイディアスの請求書に対し、アテネの会計官は支払いを拒んだ。

「彫像の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫って、請求してくるとは何事か」と会計官は言った。

それに対して、フェイディアスは次のように答えた。

「そんなことはない。神々がみている」

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出張経費は正直に請求するものであるのは言うまでもない。
(財政法第四条 「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。(略)」)

棚卸し

モラル・ハラスメントに関する本を読む。

略して「モラハラ」。

他人攻撃の一形態であり、セクハラ、パワハラ等を包含する。
他人に対して、執拗に精神的攻撃(漠然と怒る、嫌味を言う、根拠の曖昧なレイベリング、延々と無駄話を聞かせて時間を奪う等)を継続的に行う。
さらに、モラハラを行う者の存在は、組織にとって害毒であるとのこと。

そうですか。

著者曰く、
―モラル・ハラスメントを行う者は、他人を見下すことで有能感を得るのであり、変質的な自己愛者が多いのが特徴―。

おやおや。変質的ですか。

が、人間だもの。オリーブ山で誰が最初に石を投げられようか。
オセロの石のように、白に囲まれれば白になり、黒に囲まれれば黒になる。 自分が加害者か被害者かは時と場所と場合にもよるものだ。 そういえば、オセロを発明したのは日本人(ツクダ・オリジナルだったか何だったか・・・)と小学生のときに何かで読んだが真実か。

さはさりながら、某国のように、職場における銃乱射で流れ弾にあたってしまうことがないように祈りつつ、他山の石以て玉を攻み、自制することとする。 モラハラリアンに同情する義理も別になかろう。

さて、今月のNHKビジネス英会話のテーマの一つは、(職場における)Stress Controlだ。 満員電車の中で揺られながら、リスニングでもやるかとiPODを鞄から取り出した。

20秒も聞かないうちに、充電切れになった。

・・・。初夏の蒸し暑い地下鉄の中では、誰もが黒になる。

2007年5月12日土曜日

合計残高試算表 【5/6(日)~5/12(土)】

6日につき、
(1)ロバート B.パーカーの「Early Autumn」を久し振りに読み返す。主人公が「このクソガキが!」と言いつつもネグレクト的に扱われている子供を優しく包み込む様子は、いつ読んでも心がじんわり温まる。
(2)クレジットカード会社からの請求書をみて悪寒を覚える。よって、みなかったことにする。たまには現実を直視しないことも文化交流にある意味、肝要。

7日につき、
(1)「3割うまい!」という看板を掲げる餃子屋で夕食をとる。どこの店と比較して3割うまいのか聞きそびれる。都合のよい政策評価は許さないぞ。
(2)帰宅後、なんとなく数学の問題集を開き、1問解いてみる。答えは間違えた。

8日につき、
(1)ウォーキングで体力をつけて残業に備えよういという趣旨で、朝、永田町駅からオフィスまで歩くことを決す。
地下鉄を降りて地上にあがった途端に腹痛を生じ、お手洗いを探すも見当たらない。結局、汗だくで参議院議員会館に飛び込み、政治の中心で哀を叫ぶ。
(2)就寝前、お昼に食べた鰆とほっけはおいしかったなあと思いつつ、黒酢をあまり薄めずに飲む。悶絶。のどが焼けるように痛し。
(3)youtubeで「世にも奇妙な物語」の感動物編を観る。じわっと涙が出てくる一方で、この動画掲載は著作権クリアしてるのか疑問を覚える。が、難しいことを考えていては良い睡眠が得られないと思い、とっとと夢の中へ。

9日につき、
(1)ノー残業デーなので就業後に時間の余裕ができたため、散髪へ。盆の窪を触られるのが苦手なまま29年を生きてきたことを反省す。
(2)アンソニ・ボーデインの「キッチン・コンフィデンシャル」を読み返す。「にんにくは神聖である。どうか敬意をもって接してほしい」(「プロのコックはいかにして料理をするか」の章)。にんにく生産量日本一の青森県の人々に思いをいたす。

10日につき、
(1)夜、六本木一丁目駅近くの回転しない寿司屋にて同僚と食事。日本酒を飲み過ぎたため酔ってしまうなと心配しつつも、黒酢と違ってのどは焼けないので良しとする。なめろうの軍艦巻きの美味さを世界中に広めたい欲求に駆られるが、まず己の食欲を満たすことが先決。衣食足りて礼節を知る(だろう)。
(2)開高健のエッセイ集をぱらぱら読みながら就寝。久々に釣りに行きたいなあと実家のある田舎の海を思い出しつつ夢の中へ。

11日につき、
(1)朝、強風により電車が遅延。社会人たる者、電車の遅れくらいは当然予想して動くべきである(自戒)。
(2)夜、同僚3名とおでん屋へ。その後、ファミレスに移動して未明まで雑談す。恋だの愛だの結婚だので盛り上がる。世界のどこにいっても、色バナシがあればご飯が3杯は食べられる。事業計画に載せられないか。結局、赤坂見附駅で始発に乗り、6時自宅に到着。

12日につき、
(1)3時間ほど睡眠をとって行動開始。今日も頑張ろうと思う。10分後、仮眠に入る。
(2)友人にドライブに行こうと声をかけるも、勉強中の模様。競争社会を意識しつつ仮眠を続ける。
(3)「根回しと下相談ですすめる交渉術」を読み返す。実際の会議を儀式化できてこそ一人前か。

2007年5月1日火曜日

デジタル・ディバイド

父ちゃんが「goo」を「きゅうひゃく」と発音している。