2007年5月28日月曜日

書きなぐり。

名著「アイデアのつくり方」(ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳、阪急コミュニケーションズ)より。

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どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことはまず第一に原理であり第二に方法である。これはアイデアを作りだす技術についても同じことである。

【アイデア作成の基礎となる一般的原理】
1.アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
2.既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きい。

【アイデアの作られる全過程ないし方法】
1.資料集め――諸君の当面の課題のための資料(特殊資料)と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料(一般的資料)。
 特殊資料:この知識の収得には、モーパッサンが小説を書く勉強法としてある先輩の作家からすすめられたプロセスに似たところがある。<パリの街頭に出かけてゆきたまえ>とモーパッサンはその作家から教えられた。<そして一人のタクシーの運転手をつかまえることだ。その男には他のどの運転手ともちがったところなどないように君にはみえる。しかし君の描写によって、この男がこの世界中の他のどの運転手ともちがった一人の独自の人物にみえるようになるまで、君はこの男を研究しなければならない>。
 一般的資料:私がこれまでに知り合った真にすぐれた創造的広告マンはみんなきまって二つの顕著な特徴をもっている。第一は、例えばエジプトの埋葬習慣からモダン・アートに至るまで、彼らが容易に興味を感じることのできないテーマはこの太陽の下には一つも存在しないということ。人生のすべての面が彼には魅力的なのである。第二に彼らはあらゆる方面のどんな知識でもむさぼり食う人間であったこと。広告マンはその点、牛と同じである。食べなければミルクは出ない。

2.諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること。

3.孵化段階。そこで諸君は意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる。
 問題を完全に放棄して何でもいいから自分の想像力や感情を刺激するものに諸君の心を移すこと。音楽を聴いたり、劇場や映画に出かけたり、詩や探偵小説を読んだりする。

4.アイデアの実際上の誕生。<ユレーカ!分かった!みつけた!>という段階。

5.現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。
 ほとんどすべてのアイデアがそうだが、そのアイデアを、それが実際に力を発揮しなければならない場である現実の過酷な条件とかせちがらさといったものに適合させるためには忍耐強く種々たくさんな手をそれに加える必要がある。
 多くの良いアイデアが陽の目を見ずに失われてゆくのはここにおいてである。発明家と同じように、アイデアマンもこの適用段階を通過するのに必要な忍耐や実際性に欠けている場合が多々ある。しかしアイデアをこのあくせく忙しい世の中で生かしたいのなら、これは絶対にしなければならないことなのである。
 この段階までやってきて自分のアイデアを胸の底にしまいこんでしまうような誤は犯さないようにしていただきたい。理解ある人々の批判を仰ぐことである。


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よし、今日はサプリメント(にんにく卵黄油)を牛乳で飲んでみよう。